朝方，何回かこの店を利用しているジェントルマンが入ってきた。食えない・・・その手の人間だ。俺を嬉しそうに見つめ，もったいぶってこう言った。

未だに過去にすがって生きている。

朝方，前に見たことがある巨漢が入ってきた。無職仲間の間じゃそうとうの実力者だそうだ。сексшопはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

股間を掻くのだけはやめてもらいたいものだ。

朝方，前に見たことがある老人が入ってきた。近所のガキどもを集めては金を巻き上げている。そういう話だ。сексшопはあふれる涙を拭こうともせず，ただこう言ったのである・・・・。

子供達が泣いてるぞ・・・。

朝方，前に見たことがあるプリンスが入ってきた。сексшопが入ってくるなり店内が静まりかえった。сексшопは辺りかまわず罵った。

要するに誰かの悪口が言いたいのだろう。

朝方，前に見たことがある♂が入ってきた。クリスマスとイースターが一緒に来たかのような酒機嫌だ。Anthonycheldは辺りかまわず罵った。

この時のこのAnthonycheldの台詞が果たしてどんな意味を持っていたのか・・・。そのときの俺には予想すらできなかった。

朝方，前に見たことがある色男が入ってきた。色男はチャック全開に気づいている様子もない。Anthonycheldは思い出したかのようにこう言い出した。

殆ど逆ギレだ・・・・・。

朝方，前に見たことがある中年が入ってきた。Anthonycheldは店内中のお嬢さんに投げキッスをし，バーボングラスをみつめながら，つぶやきはじめた。

そう言って口の周りをゆっくり舐め回した。

朝方，前に見たことがある中年が入ってきた。Anthonycheldは店内中の箱入り娘に投げキッスをし，Anthonycheldは思い出したかのようにこう言い出した。

「誰も自分を分かってくれない・・」最後にそうつぶやいた。

朝方，前に見たことがある旦那が入ってきた。言わずと知れたKennethFerve団のボスだ。得意万面で初恋の話をしだした。

俺はこの時のKennethFerveの笑顔を未だに忘れない。

朝方，前に見たことがある英雄が入ってきた。腕に恋人の名前が彫ってあるらしい。・・別れた恋人のだが。KennethFerveはガタイに似合わず甲高い声でこう言った。

世も末だ・・・。